高血圧食をおいしく食べる

高血圧食をおいしく食べる工夫

高血圧予防の食事では減塩が基本です。さらに、脂質を抑え、野菜やタンパク質をバランスよく含んだ食事とします。 日本人にとって減塩食は厳しいものがあります。そこで、減塩食の工夫を紹介しましょう。
だし

まず、昆布・かつおぶしなどのだしを活用することです。また、スパイスなどの香辛料を活用します。 さらに、肉や魚などのうまみのあるタンパク質の素材の味を利用します。
だしはが加わるだけで、味に深みが増します。だしの活用方は様々で、昆布や鰹節で水にだしをとること以外にも、昆布茶を炒め物に使ったり、 海老やカニの殻を捨てずに煮物や炒め物に使ったり、鶏ガラスープのもとをスープ以外の料理に活用したりできます。

スパイスは、手軽なものにこしょうがあります。塩こしょうをふるときに、こしょうを塩に比べて大目にすることで、塩が少なくとも味が締まった料理ができます。 他にもカレー粉で和え物を作ったり、唐辛子をさまざまな料理のアクセントとして使いましょう。にんにく、しょうがを味付けに使い、みょうが、 ネギなどの薬味をそえるだけで塩分が少ないことが気にならない味を作ることができます。

塩を使った調理の仕方にも工夫があります。1つめは調味料を使うタイミングです。表面に塩分を濃く、中は薄くすると満足感が得られます。 炒め物や煮物で味付けは最後にし、食材の内部に塩分が行き渡らないように工夫しましょう。味付けなしで仕上げ、食べる直前に塩やしょうゆをかけるという方法もかけた量が明確になるのと同時に、 表面の味が濃くなるため満足感が味わえてよいでしょう。
2つめは、塩を使う料理を制限することです。全品で塩分を5~6g以下と制限すると、どの料理も味気なくなってしまいます。 そこで、塩分をほとんど使わない料理の中に、ほどよく塩を効かせた料理を数品用意します。これで、味のアクセントを楽しみながら減塩することができます。

減塩の手順にも工夫があります。一気に目標塩分量にすると食事に対する満足感が得られません。段階を踏んで減塩することが大切です。 そこで、まずは普段の料理の塩分量を測定し、翌日からその10分の1や20分の1ずつ使用する塩分量を減らしていきます。分かりやすいのはみそ汁でしょう。 家庭それぞれの濃さがあるみそ汁ですが、普段使用する味噌の量を把握した上で、少量ずつ減らします。徐々に薄味に慣れると、薄いことを感じなくなります。 さらに減塩して良いことは、これまで塩分をおいしさの指標として捉えていた脳が、他のうまみを認識するようになっていくことです。 塩分の多い食事に慣れていると「塩が多ければおいしい」という錯覚が起こっています。減塩に慣れれば、だしのうまみや、素材のうまみを敏感に感じることができるように変化します。 食事の楽しみを塩分だけでなく、素材そのものにもっていくことができることは食事の幅を広げるいい機会でしょう。